みんなで行った南国旅行(本編)

野原のおじいの工房で無事沖縄研修を終えた男性7名、女性12名。

彼らが向かった先は夜の街。

日頃使わない頭を使い疲れた脳と

灼熱の太陽で火照った体

そして旅の開放感に拍車をかけるオリオンビールと泡盛。

彼らに残された時間は18時間。

一部の18時間をご覧ください。

2日目の夜はマンホールを降りたような筒状の空間。

店員はみんなショートパンツの女性で店の戦略がうかがえる悶々としたお店。

沖縄をアテンドしてくれた取引先を交えて乾杯。

＝本日のセットリスト＝

生ビール

ウーロンハイ

ウーロンハイ　←この辺からベロベロ

ウーロンハイ　←ここから惰性

レモンチューハイ

ウーロンハイ

初日の夜も相当に飲みすぎたのでこのまま大人しく帰ろうとホテルに向かって歩くと声が聞こえた。

	「呼ばなくても大丈夫ですか？」
	「ご先祖様には感謝してますけど摩訶不思議なことは信じてなくて…」
	「科学では解明されていない、目に見えない力ってあるんですよ。」
	「そ、そうなんですか。」

	「えぇ。マグル生まれのあなたには理解できないかもしれませんが。」
	「マグルって、ハリーポッターですか？」
	「ハリーポッター？何それ。とにかく邪悪なものから身を守らなきゃ。」
	「どうしたらいんですか？」
	「幸せな気持ちで心を満たしてこう叫ぶの。」

「エクスペクトパトローナム」

「人増えとるやん！！」

	「人数は重要じゃないの。大切なのは気持ちなの。」
	「準備はいい？」

ウーロンハイが全く抜けずに迎えた翌朝。

	「おはよう。昨夜はよく寝れたかしら？では行くわよ。」
	「え！？えええ！？？」

	「ティダ！それは赤く燃え盛る太陽！情熱と魅惑のサングラス・レッド！」
	「？？？」

	「最新情報から肉の焼き具合まで！おしゃれ系生肉派女子、サングラス・ピンク(⋈･◡･)」
	「戦隊モノか！？」

	「カレーもマンゴーも黄色じゃなくても食べ物全部好き！食欲神サングラス・イエロー！」
	「え？次、俺？？？ぁぁぁぁ！！！」

「沖縄の海のように透き通る心。仕事はしっかりしてますよ！サングラス☆無色！！」

「…どや？」

	「舐めんなじじい！無色ってサングラスじゃなくてメガネやん！」
	「名乗りが狙いすぎてる。逆に寒い。」
	「衣装も地味。はい。やり直し。」
	「…。」

「味気にない毎日を色とりどりの世界に変えてみせる！サングラス・カラフル！！」

「 ( これはいいんじゃないか？ ) 」

	「海綺麗だねー。」
	「そだねー。」

「そだねー。朝ごはんにしよっと…。」　　　

	「けんちゃん美味しいね！！サーモンやば！！」
	「いや！ベーコンの焼き加減も最高よ！」
	「あのさ、朝ごはん食べたらアタシ行きたいところあるんだ！」
	「いいじゃん、いいじゃん！！どこ？？」